目標がない部下に対するマネージャーの関わり方

1on1面談を通して見えてきた、目標がないと悩むスタッフの本質。
目的と目標の違い、そしてマネージャーの関わり方についての対話です。
小松 蒼:
先ほどの1on1で、“目標がない”と話していたスタッフの件なのですが、今回の関わりを通して、目標を明確にするお手伝いができた実感があります。
森 弥子:
私たちも日々、部下との関わり方について学び続けていますね。
小松 蒼:
今回の面談で最初は、数字や役職といった目標は出てこなかったのですが、どういうことを大切にしているスタッフなのか、という視点で対話を重ねていく中で、“周囲が安心して働ける状態をつくりたい”“落ち着いた環境にしたい”という想いは非常に強く感じました。
岩本 篤:
それは重要な価値観ですね。組織にとっても大切な役割を担える資質だと思います。
森 弥子:
目的にフォーカスした対話は理想的ですね。
目的から目標を組み立てていく中で、本人が気づいていないだけで、既に目標になり得るものがある場合もありますね。今回はそういったケースだったのでしょうか?
小松 蒼:
その通りです。会社はこれから成長していく中で、変化は避けられないものだと思います。
その過程で現場には一定の負荷や混乱、いわゆる“波”が生じます。
森 弥子:
新しい取り組みの際に、スタッフやお客様に少なからず影響や不安はありますよね。
小松 蒼:
はい。その上で、全員が変化を起こす側である必要はなく、役割はそれぞれ異なるという話をしました。
岩本 篤:
役割は多様であるべきですね。全員が同じ方向で力を出す必要はありません。チームで結果を出すことが重要だと考えています。
小松 蒼:
そこで、“テトラポットのように波を受け止める役割もある”と伝えました(笑)。外側では変化が起きていても、その人が間に入ることで、周囲やお客様には安心した状態が保たれる、というイメージです。
森 弥子:
波は表面上は見えなくても、組織としては確実に前に進んでいる状態ですね。
岩本 篤:
変化を吸収し、安定を維持する役割は、組織において非常に重要です。
小松 蒼:
その話をしたところ、ご本人も納得されて、自分の役割として受け止めてくれました。
森 弥子:
そこから目標設定はどのように行いましたか?
小松 蒼:
目的である“安心できる環境をつくる”という点から、日々の具体的な行動に落とし込みました。
例えば、後輩の不安に気づいた際に声をかける、ミスが起きた場面でも落ち着いた対応を心がける、といった内容です。
さらに、1年後、5年後、10年後のロールモデルとなる先輩像の設定も一緒に行いました。
森 弥子:
それであれば、ご本人の価値観とも一致していますし、継続しやすいですね。
岩本 篤:
目的から行動に落とし込めている点が非常に良いですね。自然な目標設定になっています。
小松 蒼:
はい。最初は“目標がない”と悩んでいたのですが、最後には“これなら取り組みたい”と前向きに変化していました。
森 弥子:
良い1on1でしたね!
岩本 篤:
目標は外から与えるものではなく、本人の中にある目的から導かれるものです。その整理を支援することが、マネージャーの重要な役割です。素晴らしい関わりをありがとうございます。
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